組織風土の特徴を掴む その109

マーケティングは4Pから4Cへ移行して来ています。

4Pは、製品、価格、場所、販促、の事です。

4Cは、顧客の価値観、顧客の負担、入手の容易性、コミュニケーション、の事です。

より顧客を喜ばせる活動にシフトしてきて感があります。

これらのマーケティングは手法です。

つまり具体的に何を実行するか?となるわけです。

では、それらを決める際に重要になってくるものは何でしょうか?

それは、ビジョンや理念だと思います。

企業などの組織の場合、通常はその会社の使命を示したものがあると思います。

無い場合も創業者の想いはあります。

しかし、任意団体の場合はどうでしょうか?

残念ながら理念といわれるものは皆無なのかなと・・・。

手法は多く語られます。

質問の言葉は「どうする」です。

しかし、「我々の大事にしている事はこれだからそれをする」という結論にはなかなか至りません。

この方が良さそうかな?とめぼしをつけて行動に移す事がほとんどです。

「任意団体だからそれでいいんじゃない」とおっしゃるかもしれませんが、意外にそうでもないのです。

任意団体ごとに事情が違うものの、大抵入会率の問題や参加率の問題があります。

そしてそれらを上げる為に、他の団体が行っているレクリエーションを導入したりするのです。

しかし、それに対する不満が出ます。

「なぜそれをやるの」

「入会率を上げる為ですよ」

「それで入会率があがると思っているの」

「そう思います」

結果、入会率が上がらなかった時には、ほら見た事かと責められる事でしょう。

この会話には欠落している部分があります。

「我々の大事にしている事はこれだからそれを実行する」という共通理解です。

入会率を上げる事は会存続の為に重要なファクターです。

ですからこれが共通の悩みというのは理解できます。

しかし、上記の会話は当事者と評論家に分かれているような気がします。

これでは組織が活性化しません。

すると任意団体であるからこその難しさが出て来ます。

参加率の低下です。

「あそこにいっても楽しくない」となるのです。

どうでしょうか?

皆さんにも思い当たる節はありませんか?

先日、ある任意団体にて研修講師をしてきました。

この組織では任意団体がどうあるべきか?という事が語られずに40年ほどが経過していました。

今後どうするか?を語る場において、理念の必要性を共感いただきました。

するとどうでしょうか、皆さんから洪水のように意見が出てくるではありませんか?

用意したポストイットが足らなくなるのではないかと不安になるぐらいでした。