組織風土の特徴を掴む その88

どのようにすれば、失敗を次に活かせる組織になるのでしょうか?

それは経営トップが示し続ける事です。

職場内の些細な声に反応して下さい。

部下のヒソヒソ話「なんであんな人をリーダーにしているんだろう

→(経営トップ)「失敗から学ぶ事が出来るのでリーダーにしている

部下のヒソヒソ話「あの人に大事な仕事を任せていていいのかな?」

→(経営トップ)「失敗を活かす事が会社の運営上の重要指針の為に、今後も積極的に任せていく

部下のヒソヒソ話「付いて行くべきはあのリーダーではないな

→(経営トップ)「あなたがたは今後この職場の居心地が悪くなる事が考えられる。お互いが不幸せになる前にいま改めるか?違う道を進むか考えた方が良い

 

従業員の価値観を組織の理念やビジョンに沿わせ続ける必要があります。

経営トップは、このことを念頭に発言をし続けます。

同じように部長や課長のリーダーも発信し示し続ける必要があるのです。

しかし意外にこういった活動が出来ていません。

耳うるさいと思われてしまうと嫌だという気持ちもあるかもしれません。

もともと、経営トップと同じ価値観を持っている人であれば、こういった事に悩む必要はないかもしれませんね。

さらに、この活動は時間がかかります。

変化が起こるのは今ではありません、明日でもありません、来週でも、来年でもないかもしれません。

良い風土を育む為には、弾み車を押し続ける様に最初はゆっくりでも徐々に勢いがついてくるものです。

この段階で、誰をバスに乗せるのかを進めていける状態に突入するものです。

お互いが違いを認めつつも、しっかりと向き合い、価値観をぶつけあう事が出来なければ、自分達最適になりかねません。

このことは得てして組織には起こってしまう出来事なのかもしれません。

しかし、我々の存在意義であるとか、どのようになりたいのか?、何を成し得たいのか?、などが従業員でも語れるレベルになる為には、向き合い、ぶつけ合うプロセスは必然です。

「職場の雰囲気が悪くなるので、出来ません」

なるほど、それも一理ありますね。

しかしお互いの関係を正さず、またそれを示さない人間関係で良い職場となる事はありません。

なぜなら、信頼できる関係が出来ていないからです。

信頼できる人間関係が出来ていない状態で、良い仕事が出来ない事はご理解いただけると思います。

お互いに向き合う事は、組織の理念やビジョンを浸透させる上では、とても重要なプロセスなのです。