組織風土の特徴を掴む その84

「結局は人柄です」

理想のリーダー像に関してのご意見では出てくるお話です。

ビジョナリーカンパニー②(ジェームズ・Cコリンズ 日経BP社)の中で著者は、飛躍する企業には第5水準の経営者がいたと記しています。

第5水準の経営者とはどのような経営者なのでしょう。

我々は、優れたリーダーとは、派手なリーダーが強烈な個性を持ち、マスコミで大いに取り上げられる様なイメージを持ってしまいがちですが、第5水準の経営者はそういった人を指していないんです。

どうやら、万事に控えめで、物静かで、内気で、恥ずかしがり屋ですらあり、個人としての謙虚さと、職業人としての意志の強さという一見矛盾した組み合わせを特徴としているようなんです。

これは意外ではないでしょうか?

とかくリーダーと言えば、目立つ存在というのが定説だと我々は思い込み過ぎているのかもしれません。

政治の世界においてもそうかもしれません。

とても目立ち、テレビ映りの良い方とそうではないけど、謙虚に自分の仕事に邁進している方といらっしゃると思います。(決してどちらも否定している訳ではありません)

しかし、そのどちらも政治家としてリーダーシップを取っているのです。

第5水準の経営者は、自分自身の名誉や報酬を目標にしません。

全て会社の為に注いでいます。

調べると、庭の落ち葉に困った社長はどうすれば良いか部下に聞いたようです。

部下の答えは簡単です。

「そんなのガレージを付ければいいんですよ」といったそうです。

しかし、社長はこう言い返しました。

「そんな贅沢は出来ない」

社長だから、そのぐらいパッと作ってしまえばいいのに・・・と我々庶民は考えがちですが、謙虚な方はどこまでも謙虚です。

お金の使いどころに厳しいという見方もありますが、それよりも自らを律するという清い心の持ち主なんですね。

このようなお話しを聞いていると、なるほどと思えてきます。

確かに、人柄として謙虚さはとても重要です。

ですが、曲げられない信念をしっかりと持っている姿勢には、憧れにも似た感情を覚えます。

リーダーとなるべく人は、第5水準のリーダーを目指し行動していく事をお勧めします。

ちなみに、第4水準の経営者は以下の通りです。

明確で説得力のあるビジョンへの支持と、ビジョンの実現に向けた努力を生み出し、これまでより高い水準の業績を達成するよう組織に刺激を与える。

こうなると、第3水準も知りたくなってくると思いますが、あとは本を見て下さいね。