組織風土の特徴を掴む その64

組織はそうしたくないのに【部分最適化】に陥る事があります。

もっと言えば、【個別最適化】にもなってしまいます。

話し合う風土が出来ていない状態であせって、【理想の会社像】を語り始めてしまうと、このような結果になります。

【会社最適】だと思っていても、実は【部分最適】になっている事があるのです。

「なるほど、話し合う風土が大切なんだな~」と思い、まずはそこから手をつけていきます。

「良し、会社の未来を語るミーティングを開催しよう」と社長は息巻いて実行します。

社員も最初は興味津津ですが、社長のファシリテートの限界を見切ります。

言いかえれば、つまり誰もが社長の顔色を伺う様になります

話し合いのはずなのに、社長に向かってのみ全員は意見を言っているように感じてしまいます。

「良し良し、社員から意見を言ってもらったぞ。なかなか良さそうな意見が出ているぞ。」

「社員と一緒になって会社を運営して行く事ってこういう事なんだな」と自己満足してしまいます。

そして、社長はそのいくつかのアイデアの中から、【会社最適】と思われる案を採用します。

「これで会社が変わる!!」

結果はどうでしょうか?

ほとんどの場合、社員から出てくる意見は【部分最適】な話になります。

もっと言えば、自分と言うフィルターを通してのみ意見を言います。

これは当たり前です。

ミーティングには意見を言っていただく為の準備が必要です。

そういった事もわからずに行ってしまうと、返って組織を悪い方向に導きかねません。

そして、根幹を示す「ぶれない軸」を示さなくては、各自のフィルターを通しての意見となります

もし、ブレインストーミングで話し合いを進めるのなら、その後に「ぶれない軸」のフィルターをかけなければ、【部分最適】に陥るのです。

次回からは、ミーティングの運営方法について見て行きましょう。