組織風土の特徴を掴む その51

活性化しない要因としては、従業員同士の距離感にも問題があります

人はあえて争う事をしないと思います。

事を荒立てないといった方が正しい表現かもしれません。

ですから、感情をあらわにしている人がいた場合、いさめるのでは無く、見守る側に立つ方が多いのです。

触らぬ神にたたり無しって感じですね。

さて、この事は至って自然な感じがします。

しかし、中には違和感を感じる方もいます。

これは自分の大切にしたい事 = 価値観 を考える時の信念が違う為に感じるのです

信念とはルールとも言いかえられます。

例えば、大切にしたい事が【安定】と【平和】だった場合、それを得るためのルールが人によって違うものです

【安定】と【平和】を求める為に、積極的に人とかかわる方とそうでは無い方がいらっしゃいます。

前者は、「私は【安定】と【平和】を大切にしていきたいと考えています。私の【安定】とは常に精神的に落ち着いた状態であり、外的要因で乱されるものではありません。【平和】とは、【安定】からもたらされるものであり、その実現の為に周囲に愛情をもたらし、時にはいさめ、ともに涙し、苦難を越えた先に得られるものと考えます」としています。

後者は、「私は【安定】と【平和】を大切にしていきたいと考えています。私の【安定】とは常に精神的に落ち着いた状態であり、周囲によって乱される時には自己完結出来る問題のみに注力します。【平和】とは、【安定】からもたらされるものであり、その実現の為に自己防衛的になる事もいとわないと考えます」

この両者は2人とも大事にしている事が同じですが、価値観に従って行動した場合、全く違う行動をとるのです

これは、それぞれで定めているルールが違う為に起こるものです。

組織活性化において問題なのは、従業員同士の距離感つまり【ルール】の違いによって起こってしまうのです

ですから、組織理念には共感が高いものの、従業員個々でその行動に違いがある場合は、事象を理解しつつ、(方法はそれぞれですからね)従業員同士のルールのすり合わせをする必要が出て来ます

恐らく、価値観に関する自分の【ルール】に関して自覚している人はいません。

ですから、それらの棚卸しから始める必要はあるかもしれませんね。

それにより、従業員同士の距離感を確認し、あまり離れた位置で互いが行動しないようにしていきたいものですね