リーダーに求められる能力は「決める力」です。
ですが、ほとんどの場合リーダーとはスーパーマンであり、誰よりも、どんな事でも、他の人より秀でている人と認識されている事。
また、リーダーとは全てをやる人と認識されている事。
これらは幼い頃からの教育の弊害だと思います。
リーダーの役割を理解していない、多くの大人が誤ったリーダー像を創りあげてきた結果だと思います。
「リーダーなんだから誰よりも頑張りなさい」
「責任を持ちなさい」
「メンバーを動かさないといけません」
リーダーがやるべき仕事があり、それに向かって邁進する事でリーダーの優劣が付く事は理解出来ますが、果たしてリーダーとは名ばかりで何でも屋さん的な状態に陥っている組織を多く見受けられます。
そして、ほぼ全ての方々がリーダーの役割を良く理解していない弊害として、リーダーになりたがらないといった風潮にもなってきています。
この事は、事勿れ主義を助長している事にもなり、組織に閉塞感も生み出してしまうのです。
さて、このような常識が蔓延する環境の中、リーダーはどのようにメンバーと関わっていけば良いのでしょうか?
リーダーのメンバーとの関わり方について考えてみましょう。
リーダーはビジョンを示します。
そしてその事に対して、コミットする事を宣言します。
合っている、間違っているとの意見はそもそも価値観が違うので出る事は当たり前です。
ですから、ビジョンを示す前の情報収集は必要だと思いますが、最後に決めるのはリーダーの役割です。
迷わず示し、まずリーダーがコミットします。
そうした判断軸を持ち行動する事でメンバーとの距離感が決まってきます。
距離を縮めようとする人、そうではない人。
リーダーにとって頭が痛いのがそうではない人の扱いかもしれませんが、まずは距離を縮めようとする人との関係を構築するべきです。
問題の先送りのような気がしますが、2対6対2の法則(パレートの法則)をここでも念頭において行動するべきです。
ビジネスで物事を進める必要が最優先されるはずですので、まずは地固めとなるメンバーを固めるべきです。
お互いに距離を縮めることで速やかに関係が構築されるはずです。
出来れば同時に距離を置く方との毎日一言の会話は継続して下さい。
距離を置く方の自己重要感、自己肯定感を空っぽにしない事は重要な関わりとなりますので。
そして日々全体のメンバーに対して、教育を施します。
どのような教育を施すかと言いますと、テキストやレジメを使った教育では無く、理解を深めていただく教育をするのです。
それはメンバーとしての自発的なリーダーシップやフォロワーシップを発揮する為の教育です。
どのようにメンバー同士が関わり合うのか?
これを徹底的に教育するのです。
お互いに何をリードし、お互いにどこに向かっていくのか?
それらの関係を見て、それ以外のメンバーはどのように関わるのか?
細かい事も確認し合う必要がありますが、確実にメンバー間の関わり方が変わってきます。
そうした活動を続ける事で、リーダーとメンバーの関わり方にも変化が出てきます。
これを教育と言います。
メンバーがリーダーに最も期待している事は「より良い未来に導く事」です。
これは間違いありません。
ですから、組織の上層部はメンバーをより良い未来に導く気持ちがある方かどうかは任命する時に絶対に確認する必要があります。
その昔のオリエンタルランドのバイトリーダーを決める際には、その事を直接聴くそうです。そしてそのコミットを持って、選考にエントリーとなったようです。
(つづく)
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