人を活かす経営に必要な要素 20

売掛金の回収について中小企業では多くの場合すぐに資金繰りに影響があります。

ですから、売掛金の回収についてはシビアな会社が多いんです。

しかしこれらの活動を冷ややかな目で見ている社員が多い事に驚く事があります。

「うちの社長はお金にうるさい」

「しっかりと俺らは仕事をしているんだから、もらって当然」

「働きの割に賞与が少ない」

例えば社員は賞与をもらってお金を貯めるのでは無く、不満を貯めるケースまであるようです。

これでは本末転倒です。

でもなぜこのような現象が起こってしまうのでしょうか?

一部のちょっと知っている風な社員が他の社員に吹き込んでいる事もあります。

「うちの会社は利益が出ている、きっと社長がもらいすぎなんだ」

「俺たちが稼いだ利益はどこにいったんだ」

何の事を指していっているかというと、大概損益計算書上の当期(前期)経常利益の事を言っています。

これらの資料から会社は利益を出している、もうかっていると錯覚してしまうんですね。

浅い知識で吹聴してまわる社員には困りものですが、この手の社員はうまく知識を付けてもらえれば良いインフルエンサーになりえる事がありますから、上手に付き合う事をオススメいたします。

お分かりだと思いますが、損益計算書上の経常利益は当期取引の結果だけが計上されており、キャッシュの動きは反映されておりません。

儲かっているが、銭足らずな会社がほとんどです。

ですから、月次の業績が良いからと言って、キャッシュが潤沢にあるとは言えないのです。

社員の多くはこの事を理解していません。

賞与を借り入れで用意している事など知りません。

会社と社員は本来、一体のはずです。

ではどうすれば良いのでしょうか?

一般的にはガラス張り経営が薦められています。

会社の現状を毎月共有する時間をしっかりと持つこと。

収入がいくらあって、支払いがいくらあってなどのキャッシュの動きも把握してもらうのです。

色々なところで社員に話されたら困るな~。

企業のガバナンスが効いていない証拠として、金融機関から悪い評価も受けたくないからな~、などと思われるかもしれません。しかし、真に社員を活かす経営を目指すのであれば、情報は共有するべきです。

隠そうとするから、隠せなくなるのです

お客様にも知っていただくぐらいの気持ちでいた方が気が楽です。

本当にお客様の為になっているのであれば、必ずお客様が助けてくれる事があります。

大丈夫です。

皆さんのお客様と社員を信頼して下さい

信頼できないのあれば、事業をやらない方が良いかな~と思います。

なぜなら、仕事は信頼の上にしか成り立たないからです