人を活かす経営に必要な要素 14

プロセス評価と成果評価の割合はどのぐらいで設定するのがいいのでしょうか?

プロセスはあくまでプロセスだから30%ぐらいの設定値にして、成果で70%の配点とする。

なるほど、一見良さそうです。

しかしここは理念に基づいて考える必要があります。

自社の理念に向かうのにどちらにウエートをおくのがBESTなんでしょうか?

判断基準はまさしくこれしかありません。

今何の話をしているかと言いますと、最終的に評価を点数に振替て賞与や昇給の金額査定に活用する場合に、プロセス評価と成果評価を同じテーブルで評価しづらいケースでどうするか?をご説明しています。

営業の評価がわかりやすいので例にあげますが、顧客訪問件数をプロセス評価に入れているとします。

成果は成約数とします。

この場合、プロセス評価の満点が10点、成果評価の満点が10点だと評価がしづらくなってしまうという問題にお答えしているものです。

プロセス評価30%で成果評価70%の場合、この部分の配点が20点ですから、プロセス評価の満点が6点、成果評価の満点が14点となるのです。

ただし自社独自に成約率が設定されているとすれば、プロセス評価にウエートを高めても良いという考え方もあります。

成約率が20%あったとします。つまり、10人お客様がいたら2人が購入いただけるというものです。

この場合プロセス評価にウエートを高める事で評価出来ると思いますし、成果評価項目にも少し変化を加える必要があります。

顧客訪問件数評価の満点を14点、成果評価項目「グレードアップ版の購入促進」の満点を6点に設定してみたらいかがでしょうか?

営業担当者としては、この20%成約率がひとつの目標にもなりますし、モチベーションにもなるので思わぬ頑張りも出るものです。

しかしここで提案ですが、会社の数字を高める事だけが会社の存続理由ではないと思われます。

もちろんゴーイングコンサーンですから、会社は永続を目指します

有る程度の利益の見込めない事業はやるべきではありません。

しかし会社が永続していくのに必要な利益を望める事業であれば、それはもちろん社会からも必要とされている会社と言えると思います。

そんな中で利益だけを求める会社は色々な情勢に左右されるものです。

景気に左右される事はもちろん、趣向であるとか、地域性であるとか・・・。

その要素は多種多様です。

以下に自社はどんな会社を目指すべきなのか?を考えるのに(理念の深堀)必要な考え方を示しておきますね。

先程の営業担当者評価を例にとり考えてみたいと思います。

100人訪問する人は20人、1000人訪問する人は200人の成約数が見込めます。自社に必要な社員像と重なる方を評価項目に示すべきです。

100人訪問し20人の成約を目指し、アフタフォローを手厚くし、再購入やお客様のご紹介をいただけるような営業展開をしていきたい会社は、そういった事に力を示せる社員を育成すればいいでしょうし、1000人訪問し200人の成約数を目指し、得た利益を地域経済に還元する会社方針であれば、どんどんお客様を増やす事を行っていけばいいと思います。

まさしくこれらは会社理念に左右されるのです。

(つづく)