クレドは「志・信条・約束」等の事を指します。
我々、株式会社○○はこんな志や信条を持って業務に当たります。
というものを宣言し、経営に活かす企業が増えて来ました。
理念をより具現化したもので、「10の約束」などとして、朝礼で毎日啓蒙活動している会社もあります。
作成のプロセスも社員を中心にして行うのです。
経営層が決めたものを社員に命令するのでは無く、企業理念を具体的に行動するとすれば○○だよね~なんて話し合いながら作り上げていくのです。
例えば、理念が「最大の付加価値を最速でお届けする」となっている場合には、これを具体的な行動レベルに落としてみるのです。
・お客様がライバル企業の一歩先に行けるようにアドバイスを行います。
・毎日お客様にご連絡申し上げます。
・我々は24時間対応します。
等といった事を従業員を中心にして作成していくのです。
一番難しいのがファシリテート役のスキルです。
従業員は理念に基づき行動しなければならないのですが、採用時にこの理念に理解を求めずに採用してしまうと、少し機転のまわる社員だと「理念はそもそもこれで良いのだろうか?」等と言ってジャブを入れてくる事もあります。
しかし、経営はこんな事でゆらいでは行けませんから、しっかりと従業員と向き合い説明をしていかなければならないのです。
こういったところに時間的にも精神的にも苦痛を感じる管理職は大勢いらっしゃいます。
しかし、毅然とした態度で対応し、この際しっかりと教育していきましょう。
話を戻します。
このクレドがあると、社員は迷う事が少なくなります。
判断基準を持つ事が出来るからです。
経営は権限を委譲しなければならない!!などと今では言われています。
これは変化が早い現代ビジネスにおいて、現場レベルで判断出来ないとお客様の心を掴む事が出来ないからです。
しかし、多くの企業で二の足を踏みます。
判断基準がそれぞれの社員の価値観でやられてしまうと思うからです。
(そもそも、そこまで信用出来ないなんて事もあるかもしれませんが・・・)
しかし、このクレドがあると、どのようにお客様に接し、何をお客様にお届けするかという事が理解出来ていますから、どの社員も同じような対応をする事が可能となります。
お客様は【モノ】より【コト】で商品購入をするのであれば、クレド経営は全く間違っていないと言えます。
指示待ち社員が多いとお嘆きであれば、このクレド作成を行ってみてはいかがでしょうか?
経営の3つの矢で言えば、良い人材(財)を育成する際に「クレド」作成は良い題材となるはずです。
ただしファシリテートは外部にお任せする事をお勧めしています。
それは、話し合いは必ず行き詰まります。
その際に、事例であるとか別な発想が求められます。
外部の人間は常に客観的に考える事が出来るので、話し合いの膠着状態を打破するには持って来いの人材だからです。
(おわり)
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