全てに効率化を求めてしまうと、お客様に高い付加価値を提供する事が難しくなってしまいます。
ようは何を効率化して、何に手間暇をかけるか?なんだと思います。
すでに様々なメディアで取り上げられているのであらためてご紹介する事も無いかもしれませんが、「でんかのヤマグチ」について説明しておきます。
でんかのヤマグチは「すぐにトンデ行きます」を行動のモットーにしています。
販売地域や顧客層を絞り込み、そこに密着して御用聞き型の営業スタイルを実践している電器店です。
お客様を9つに分類し、5年以上購入がないお客様はお客様リストから削除し、まったく連絡をとりません。
累計購入額が100万円以上で1年以内に購入しているお客様を一番上にランクし、毎月訪問をします。
その他のランク毎に訪問の頻度が変化したり、DMのみの発送だったり営業活動が効率的に出来るように活動しています。
営業担当者は17名で常時外回りし、用事がなくても頻繁にお客様を訪ね、「何か困りごとがないか?」とチェックします。
電球やエアコンフィルターの交換、旅行中のお客様の留守番、植木の水やりなど「何でも屋」みたいな事もします。
お客様の平均年齢は64歳との事で、高齢者に喜んでもらえる密着したサービスを行っており、お客様は口コミや紹介が多く、年間800人~1,000人もの新規のお客様を獲得しています。
独自のデーターベースや管理システムによって、お客様情報はさらに詳細に分析されています。
データーの内容は趣味、家族構成、部屋数、ペットの種類、購入履歴等々、購入履歴にはヤマグチ以外で購入した家電製品の種類も記され、買い替えの時期もチェックできるといいます。
これらは、かゆいところに手が届くサービスの源泉となっています。
でんかのヤマグチは決して安売りをしていません。
大型テレビであれば、量販店より8万~10万円程高いのです。
それでもお客様の満足度が高く、手厚いサービスに顧客は価値を見出している好例だと思います。
お客様管理をしっかりとデーターベース化し、営業効率を上げる事で売上にもつなげます。
留守番など、一見、過剰サービスやそんな事に人件費は使えないと効率化してしまうと、同社のサービスは実現しなかったと思います。
もしかしたら、効率化がもたらす経営は常識的に考えられがちですが、全く逆で、誤った効率化や過小サービスは、非常識的経営なのでしょう。
選択と集中の基本的考え方をもって、効率化を目指した方が良さそうです
コメントをお書きください