でんさい」はご存知でしょうか?
電子記録再建制度は、2003年に策定されたIT国家戦略「e-japan戦略Ⅱ」を受け、2007年成立の電子記録債権法で創設されました。
電子記録債権として、売掛金がほぼ手形取引と同様の枠組みが整備されているのが一つ目の特長です。
売掛金の譲渡時は、手形の裏書譲渡時のように原則として譲渡人の保証がセットされる仕組みで、また手形の不渡処分と同様の「支払不能処分制度」も整備されています。
さらに手形割引のように取引金融機関での「でんさい」割引も可能です。
しかも決済時は、支払い期日に債務者口座から引き落とされた資金が債権者口座に自動的に入金される仕組みとなっており、手形のような取引手続きが不要である事に加え、期日当日からその資金を活用出来るというメリットもあります。
2点目の特徴としては、都市銀行の他、信託銀行、地銀や第二地銀、信用金庫、信用組合等など地域金融機関も含めた500機関ほどが参加しており、全国規模のネットワークが構築されている事です。今後も広がる見通しで、利用者はなじみのある金融機関を通じて電子記録債権を使う事が出来ます。
「でんさい」の普及に向けて、これまで各地で説明会が開催されてきました。特に今まで帳簿上寝かせているだけだった売掛金の有効活用という観点から言えば、比較的信用力の高い、大企業や中堅企業、地方公共団体の公共工事債権などが「でんさい」にシフトする事が電子記録債権市場を軌道に乗せるカギになります。
このように手形と振込の長所を併せ持つ「でんさい」は手形の振出や取立の為の事務的な手間やコストが削減できると言うメリットの他、債権の一部のみを分割する事も可能で手形よりも柔軟な運用が出来る点も大きなメリットだと思われます。
また、売掛債権を資金調達に活用出来る点は大きなメリットであると言えます。
皆さんの周りでもこういった取引が増えているかもしれませんが、少し理解を深める為の学習は必要だと思われます。トライしてみる価値はあると思いませんか?
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