経営戦略⑭

学生生活で一番身につけた方が良いものは友達だと私は思います。
 
どれだけ多くの信頼出来る仲間とつながっているか?その時は好き嫌いだけで付き合っている人も多いと思いますが、自分とは異質な人も含めて多くの方とつながっている事をお勧めします。
 
社会に出ると「人とのつながり」がより大きくクローズアップされるからです。
 
私の日々の活動の中でこの点だけはいつも感じています。そして広げる為に時間を費やす事が多くなってきました。多くの方々と出会い、様々な経験をするそれは日々の営業活動以上の実のある内容となります。
 
「ご縁があれば、一緒に仕事をしましょう」
 
「何か困ったことがあったら相談して」
 
「いつもでもおいでよ」
 
もちろん社交辞令的な言葉もあるでしょうが、人とつながる事で今までとは違う仕事が出来る事が確実です。
 
大学同期の仲間が様々な業界に就職していくでしょう。
 
新聞等で発表になったショッキングな離職率(入社3年後までに50%)は確かに存在していますが、そのまま働かないといった事は少ないと思います。お世話になった両親の為にも心配をかけてはいけないという気持ちがわくはずです。
 
収入を得るために、また働き出すと思います。大学の仲間達と連絡をとりながら、「いずれはイノベーションを起こす」このぐらいの気概は欲しいですね。
 
ご縁はどこに転がっているかはわかりません。

その為にはまず行動しかありません。

相手の方にもこの人になら情報提供しても良いかな?と思ってもらえるように自分をアピールしなければなりません。
 
つながると言う事を通して、私は様々な経験をさせていただいておりますが、これが学生時代から培った人脈の中で出来ていたらと思うともっとレバレッジが効くな~と思っています。後の祭りですが・・・
 
今回は、せめて大学生のうちに「つながる事の大切さ」を少しでも感じてもらえたらと思い書いてみました。

一方、「働く理由は何だろうか?」
 
若者からこのような質問が出る事があります。
 
「なぜその仕事を選んだのですか?」
 
働く理由すら自分なりの考えが無い人には、その問いに答えられないと思います。

それはそれで少々問題がありますが・・・。


かろうじて、「○○が好きだから」「お客様の笑顔を作っていけると思うから」等がしぼりだせるでしょうか?


しかし、心配なのはむしろこのような質問をする若者の方だと思います。

答えから何を得るのでしょうか?


人がこの仕事は良いと言えば良いし、悪いと言えば悪い、というのはあまりにも短絡的であると思いますし、同じ価値観のを探す必要性はそれほど高くないと感じます。


しかもさらに若者の問題は全て疑問で返してくる事です。

「私は○○の様に考えますが、」といった言葉がついていればいいですが、全て相手に委ねる質問から得るものは少ないと私は経験上感じています。


こんなお話がありました。
 
「NO1の商品を扱っている企業に就職したいのですが、どうやって調べればいいですか?」
 
なぜその企業に就職したいのか?理由は、必ず売れるからとの事・・・
 
市場に複数の商品があった場合、必ず一長一短となる。そういった場合、顧客を騙して商品を売りたくないとの事でした。
 
自社の商品がNO1の商品でなければ、自信を持って商品を案内出来ないのは理解出来ますが、その商品の持つ価値を提供して行く事を考えておらず、さらに顧客心理を全く理解していないからこその考えであると言えます。
 
あくまで自分中心なんですね。(社会経験が少ないので致し方無い所もあると思いますが・・・)

顧客目線で考えた上との事ですが、それは自分という顧客を通したもので、個人顧客を分けるとすると、身体的にハンディのある方、幼児、高齢者、外国人、既婚、未婚、就労者・・・等によっても違いがあるものですよね。
 
それぞれ購買心理、意欲は違うものです。

必要としている人に違いがあれば、それだけの理由があると言う事です。
 
例えば車や家といったある程度同じ様な商品を扱っている場合は、確かに担当してくれた「人」で購入するところが大きいと思います。それらの上辺だけを眺めて若者は騙して自分から買わせようとしていると思ってしまうのでしょうね。


またNO1の定義もあいまいです。

私はどの会社も扱っているものはNO1だと思うのですが・・・。
 
さて、今後の日本を支える若者の就労意識を変えるにはどうしたらいいでしょうか?
 
企業は就職の際に、会社のビジョンや理念に共感してくれる人を採用するべきです。
 
そしてビジョン経営(理念経営)をマネジメントしていく事を、経営陣もコミットしなければなりません。
 
会社と就労者のビジョンが一緒というのは理想的です。
 
若者も自分のビジョンを考えてもらいたいものです。自分なりのビジョンを持って、それと合致するであろう企業を探しましょう。
 
就労意識もおのずと磨かれていくものと思います。
 
最後に、働くという事は社会的責任があるという事を理解してほしいと思います。自分は社会に支えられているという事を感じながら生活出来ていないかもしれないですが、些細な事でも感謝の気持ちを持てば、色々な事が見えてきます。
 
信号がある事で安全にどれだけ寄与してくれているか。図書館の充実で勉強の環境が良くなったり。経済の循環の結果、商品が自分の手元に届いている。
 
「様々な社会の動きの中で自分は活かされている」

そんな感覚を味わいながら、自分にやれる事を精一杯表現してもらいたいものです。
 
社会的な責任を果たす為にも、働くといった生産活動が必要という事は説明の余地無しだと思います。
 
企業は、経営の戦略的に人をどのように活かすかを考える前に、入社という段階である程度のイニシアティブを握れていますので、自社の事を理解していただいてミスマッチングが無いように誠心誠意心を尽くし、相思相愛かを見極めなければなりません。

会社の姿勢は従業員に現れます。

そういった点を意識しながら社員の意識を常に顧客目線でいられるように、計画・実行・振り返り・反省を促し成長し続けられる仕組みを作る事も、良いサービス(商品)を提供する為には大事な取り組みとなります。

販売戦略だけに目を向け過ぎると、売れない理由をそこだけに求めてしまいがちですが、販売戦略の前にも取りくまなければならない事は多くある事を認識していたいものですね。